確か、私が、大学1年くらいのことだったと記憶している。レコード屋(当時はまだ町のあちこちにレコードを売る販売店があった)をうろついていると、やけにおどろおどろしいジャケットの一枚が目に入ってきた。あまりのインパクトにクレジットを見ると、キング・クリムゾン、とあった。
ジャンル的にプログレという音楽ジャンルらしい。それまで、聴いていたビートルズなどとは明らかに違う何かを感じ、即購入。
その後は、もう夢遊病者のように聞き惚れる毎日だった。しかし、これが一気にプログレへの転落?の予兆であった。その後はこのキングクリムゾンの残したレコードをコレクションし、プログレというジャンルに魅了され、ピンク・フロイドの原子心母、同、狂気と立て続けに買いまくり、聴きまくる。
プログレという音楽スタイルは今ではもう廃れてしまったのか、見かけなくなったけど、アルバム自体が一つの音楽体験となっていて、通常は最初から通して最後まで聴き込むというスタイルである。すると何か悟りが開けるのである。(・∀・)
今ではジャズが好きになったり、ブライアン・イーノに代表されるようなインストの環境音楽のようなジャンルを聴いていたりする。
今でも時々、ジャケットを手に取ると聴きたくなり、聴く。すると一気に当時の青春時代に戻り、懐かしさと同時にそのプログレの魔界にはまり込み、聴き込んでいる。
私がプログレと出会ったのは1983年頃だったが、全盛期は1970年前後だろうと思う。この頃の音楽は百花繚乱であって、今でもその創造エネルギーは凄まじいなと思う。思い当たるだけでもそうそうたるアーティストが輩出されている。
ジミ・ヘンドリクス、クリーム、レッド・ツェッペリン、ピンク・フロイド、イエス、キング・クリムゾン、キャロル・キング…。
しかし、この頃のプログレ体験がなかったら、おおよそ今聴いているアーティストに出会うこともなかったか、と思うわけである。